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《中間地点》

H1500 × W1500 × D400mm 写真・資料

+ 旧本館跡地での温泉水とグリーンの板を用いた同タイトルのインスタレーション 温泉水・水槽・鉄パイプ・木・etc

2021

旧本館のあった空き地はコンクリート剥き出しの状態で、期限の決まっていない新館建設の

予定地となっている。そこに、複数の水槽と 7.《鑑賞ー温泉》の 90 × 90 × 90cm の立方体の 1 面と同寸、同素材の 90 × 90cm の正方形の緑の板をインスタレーションしている。水槽には、会場の水槽(《鑑賞ー温泉》)同様温泉水が入っている。

しかし、こちらの水槽にはろ過機は付いておらず、蓋もしていないので、雨水が混ざり込むようになっている。野外であるため、雨水の侵入に限らず苔や虫が沸いたり、場合によっては

濾過してないので水が腐ったりなど、日々変化していく。展覧会期間中それを可能な限り写真で記録し、変化を見続けていく。撮った記録写真は、会場内に展示した大型の旧本館跡地を

インスタレーションした写真の周りに増やしていく形で展示していった。

空き地は立ち入り禁止のため鑑賞者は、近づくことができない。

しかしそこでは、私たち人間とは関係なく苔や微生物、虫などが様々な経験をしていた。ある水槽では、沢蟹が溺死していてその周りをボウフラが泳ぎまわっていた。設置した8月は、

雨の日が続きおそらく1週間も経たず温泉水は、雨水へと入れ変わっていただろう。

未だ実現していない未来を織り込み、過去と未来を行き来できる中間地点、想像力を誘う平面として用いた緑の板も、その形状を変え、それが木で制作されたものであることを

主張し始めていた。

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